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荒野でこんなに鼻息荒くしているのも私くらいだろう(ハットゥシャシュ)

Category: トルコ
さて、私にとってのトルコ旅行ハイライト「ハットゥシャシュ(ボアズカレ)」へ!

ここへは名作「天は赤い河のほとり(天河)」ファンが高じて?来てしまった。(詳しくは前回の記事で)

ものの、行く前からの予想通り全く写真映えはしないので、今回の記事は天河ファンと一部のヒッタイトマニア以外にとっては全く面白く無いことうけあい!しかしながら私は読んでいる人の100倍鼻息荒くこの地を歩いていることをお伝えしておきたい。



ハットゥシャ遺跡は「ボアズカレ」村にある。アンカラからは「スングルル」という町へ行き、そこから更にバスを乗り換えて行かなければならないので、まずはバスターミナルへ向かう。

宿で朝食を食べたにも関わらず、焼き立ての匂いに誘われて思わず買ってしまう。

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トルコでは食事と一緒に食べられるパンはバケットだけど、朝食やおやつ的感覚で食べられるのはこの「スィミット」。ゴマがたっぷりついたドーナツ型のパンで香ばしくてもっちりしている。私はバケットよりもこっちが好きでよく食べた。

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トルコ全土、どこに行ってもある。
大体パン屋さんで買うと1リラ(35円)、屋台やチャイ屋で買うと3つで2リラ(70円)と安いのも嬉しい。



3時間くらいはかかりそうだし、帰りのバスの時間も分からなかったので早朝出発しようと思いながらも結局バスターミナルに着いたのは9時前だった。

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スングルル行きのバスは何社かあったけど、9時に出発するバス会社でチケットを購入。(会社名忘れた;)

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なかなかきれいなバス。トルコの長距離・中距離バスはほぼこんな感じで基本的に液晶TVは標準装備でエアコンも付いている。充電用のコンセントや、アウトプットできるUSBポートがあったり、高いバスではWIFIも使える。



車窓から。

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国旗がかかっている部分、人住んでないのかなぁ・・・?



スングルルに到着。幹線道路で降ろされたのでそこから「ボアズカレ・オトブース」と聞きまくり、町の中心へ。どうやら「ドルムシュ」という、集まり次第出発するミニバスで行くよう。

↓ドルムシュ乗り場。木の上にかろうじて「ハットゥシャシュ」の看板あり。

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待つこと30分。12時過ぎに出発。


12:40。ボアズカレ村到着。

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「歩くと10Kmあるよ!タクシー!タクシー!」というタクシーの客引きを無視して進むものの、心の中では「10kmもあるのか・・・」と思っている。
ハットゥシャシュ遺跡は町の中心からはそれ程遠くは無いものの、遺跡の規模が大きいため遺跡内を歩く距離を合わせると嘘ではなく本当にそれくらいの距離がある。更に遺跡内の見所も点在しているため、普通は遺跡内もそのままタクシーで周るのが一般的らしい。

が、「ユーリやカイルが歩いたかもしれない土地をタクシーで周るなんて!」と思ってしまう私は初めから歩くことを決めていた。・・・10kmもあるのか。。。



ボアズカレ村は本当に「村」で非常に静か。

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遺跡があるからかホテルもあり、ここで1泊しても良かったな~。



到着・・・したもののこの天気。水も無いのになぜかアヒルが沢山いる。いや、ガチョウか?

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「ハットゥシャ(ハットゥシャシュ)遺跡」
入場料:8リラ(ヤズルカヤと共通券)

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世界遺産だけど、人っ子1人いない。



●大神殿

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・・・とまぁ、ここには遺跡「跡」しか残っていないので終始こんな感じで、全く写真映えはしないのであります(゚∀゚;)



これを見て想像をふくらませましょう!

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※写真はイメージです。

ラマザンさんとの会話でハットウシャシュの歴史は3000年くらいかな?と適当なことを言ったけれど、正確には今から4500年以上も前、紀元前25世紀からこの土地には人々が暮らしていた。(マラティヤと変わらんやん!)

当時住んでいたハッティ人をヒッタイト人が支配、紀元前18世紀にこの地に目をつけたヒッタイト国王が王城を建設し、ここはその跡地。何にせよ3000年以上も前の遺跡なのである!

↓この辺りでは産出されない緑石。どこから持ち寄られたか、何に使われていたのかは未だ謎のまま。

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食料などを保存していたと思われる壺。

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はい、これも天河にありましたねー。

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確かに人1人入れるくらい大きい。



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どう撮ろうが写真映えはしないのだけど頑張ってしまう。



歩いていると、よくこの変な草を見る。

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固そうなのに触るとすごく柔らかくてふわふわしている。何の草だろう・・・。また知恵袋?w



●ライオン門

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左側顔部分は多分レプリカ?
ライオンは魔除けの意味があるとのことだけど、何だろこのちょっとトボけた顔。かわいい。

↓昔はこんな感じだったのかな?

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・・・と言っても2010年って最近。この6年で地震でもあったのだろうか?ただ崩れたの?



●スフィンクス門

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この門は少し丘を登ったところにあり、その丘は人の手で造られた人工の丘だそう。

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スフィンクス門の下、人工丘にある地下道の入り口。

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中は大小の岩で固められている。これが3000年以上経った今でも残っているのが凄い。

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お腹が空いたのでこの丘で持ってきたパンを食べる。
トルコ人観光客が車で来て、ここを出る時に「一緒に乗って行く?」と誘ってくれた。嬉しい!だが断る!あくまで私はヒッタイト人と同じ地を歩きたいのだ。。。



●王の門

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発見当時、このレリーフは王だと思われていたためこの名がついたが、後にこのレリーフは戦士であることが判明。これはレプリカ、本物は前日に見たアンカラの博物館に所蔵されている。



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道ながらにあった岩。よく見ると絵(文字?)が掘られている。

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●ルーム2(Chamber2)

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この柵のついた穴の中には壁に掘られた絵が沢山あるので必見!

これは戦士だったかな?

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動物や野菜などのレリーフが沢山。何を表しているんだろう?

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●大城塞

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20世紀初頭発掘調査を行っていたドイツの考古学者がここで1万枚にも及ぶ粘土板を発掘したという重要な場所。更にその粘土板の中からエジプト王ラムセス2世とヒッタイト王ハットウシリシュ3世との平和条約の書簡を発見。彼はエジプトの神殿でも同じ内容の文を読んでいたことから、世界で初めての平和条約が確認されたのである。



ちょっと高い場所から。ボアズカレ村。

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出口へ向かう途中、羊飼いのおじさんに遭遇。

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意味も無く「おぉ~い!」と手を振る変な外国人に対し、ちゃんと手を振り返してくれた。思えばここ、世界遺産の遺跡の中なんやけど・・・何でもありやなw

それでは他の天河ファンの人同様、お決まりの最終回の文面を書いてしめておきましょう。

---遺跡には今

草生す礎石があるばかり

乾いた風がゆくばかり---


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本当はヤズルカヤも行く予定だったけど、帰りのバスの時間に間に合うか非常に微妙なところだったので断念。やっぱりスングルルかボアズカレに泊まれば良かったなぁ~;

帰り道にあった手織りの絨毯屋さん。

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ボアズカレ村も少し散策。
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大きな青いバケツはお米か小麦を挽くものだった。現役!

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バケットを買って家に帰るところのかわいいおじいちゃん。

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トルコの男性は年配になるにつれ?こういったシャツとタック付きパンツにハンチング、と結構パリッとした格好をしていて凄くサマになっている。



バスでスングルルに戻り、そこから再びアンカラへ。
同じくアンカラへ行くおじさんがバス会社に連れて行ってくれたものの、1軒目のバス会社で2時間後のしか空いていないと言われ、2軒目で何とか1時間後のチケットを確保。

↓「LIDER」というバス会社。
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またしても時間が空き、スングルルの町も少し散策。小さな町だけど、ホテル(恐らく30リラくらい?)もあった。

トルコ全土でよく見かける豆菓子屋さん。

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グラム売りでいくらか忘れたけどかなり安かった。普通に美味しい。



宿近くまで戻って来たのは夜9時過ぎ。
昨日のロカンタが閉まっていたので、もぅ1軒近くのロカンタへ。

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お食事セット 8.5リラ(約290円)

なすの挽肉煮込み?は美味しいけどちょっと油っこかったかなー。
でも店員さんはフレンドリーで頼んでもないのに写真を撮ってくれた。

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顔が疲れている・・・(;´∀`)



アンカラからボアズカレ(ハットゥシャ遺跡)への行き方


①市内(ウルス)~バスターミナル
メトロウルス駅からクズライ駅でアンカライに乗換、オトガル(A.S.T.I)下車。約25分、2回券(4リラ)の1回分使用。

②アンカラ 9:00発~スングルル 11:30着
バス(メトロ社)約2時間半 25リラ
※1時間に1本、キャミールコチ、メトロ社など何社かある。「ハットゥシャ(ボアズカレ)に行きたい」と言うとスングルルの幹線道路で降ろされるので、そこからドルムシュ乗り場まで徒歩5分くらい。

③スングルル 12:05発~ボアズカレ 12:40着
ドルムシュ(ミニバン)約35分 5リラ
※集まり次第出発。帰りのボアズカレからスングルル行き最終バスは17時。但し季節によって変動あるかもなので要確認。

★注意点★
私のようにじっくり見ながら歩いて回る場合、ハットゥシャ遺跡のみなら上記の時間出発で充分だけど、ヤズルカヤにも行くのであれば最低でもアンカラを8時には出るべきだと思う。それかスングルルで1泊し、翌朝スングルルからボアズカレに向かうのも手。スングルル自体に大した見所は無いけれど、観光地化されていない普通の町に滞在出来る。

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